治療・適応症状
各種症状についてご相談を承っております。お気軽にご相談ください。
治療
鍼灸
鍼灸は大変に歴史がある治療で、西暦200年代にすでに鍼灸医学書が存在しています。
鍼灸では、いわゆるツボを刺激して身体の変調を整えて正常な身体に戻していきます。しっかり問診や腹診、舌や脈や顔色などをみせていただき、身体の状態をふまえてツボの選定を行い、鍼や灸で刺激するのが鍼灸治療です。
現在ではWHO(世界保健機関)でも数多くの疾患が適応症になっています。
※ページ下部に適応症の表があります。
またこの適応疾患でなくても非常に効果があるものも多いです。また逆に不適症状というものもありますので(感染症や急を要する疾患など)、その時はこちらから病院の受診をおすすめします。
漢方
漢方も大変歴史の古いものです。漢方薬は、生薬を処方に従って配合したものです。生薬とは、自然のなかに存在し何かしらの薬効成分をもつ物質です。
漢方には、しっかりした学問があり、過去の先人たちが長い年月をかけて漢方処方の基本が作られ、その叡智が集まっています。互いの生薬がうまく相乗的に働き、過度に働きすぎないようにしたり、生薬単独で働くより有効性を高め、副作用を抑えたものが漢方処方です。漢方薬は鍼と違い身体の中に取り込みますので、内から効果を発揮するのが特徴です。一般的に効果が出るのが遅いというイメージですが、風邪薬などのように即効性があるものもあります。
薬の選定を行うためには、患者さまの症状や体質の把握が大事です。そのため、しっかりと身体の状態を診るために問診や、舌や脈や顔色などをみせていただきます。
漢方薬のメリットとしては、毎日服用することで貯金のように身体を少しずつ強くすることや、毎日ご自宅で治療できるので体質改善がしやすいことが挙げられます。一般的に手間がかかるという声も多い漢方ですが、最近は手間がかからず携帯が便利なエキス剤などもあります。また煎じを濃縮したものをお湯で戻すだけのものもあります。漢方は一日2から3回服用しますが、続けているといつのまにか症状が軽くなり、体質が変わってくるのが特徴です。
鍼灸漢方併用治療
東洋医学の治療には二通りあります。
一つは薬(生薬)を使う方法で身体の内から治療する方法。もう一つは鍼を使う方法です。
鍼や灸やマッサージなどは、身体の外から物理的な刺激を与えて治療する方法です。身体の内と外の両方から治療することを内外同治(ないがいどうち)といい、相乗効果を生みだします。また経験上、漢方と鍼灸の性質上それぞれ強みがあります。その強みを重ね合わせるのが併用治療の一番のメリットであり、一番おすすめの治療である理由です。
例えば、鍼はやはり即効性が高く、急性腰痛の治療のような痛み改善や血流改善に優れた効果を発揮します。しかしデメリットとしては、治療効果の持続が挙げられます。その点、漢方薬は毎日治療できます。ただし漢方は鍼と比べると即効性が落ちる面があります。
併用治療なら、鍼で即効性を出し症状を抑え、漢方で効果を持続させつつ体質改善できます。また漢方は胃が弱いと受け付けず降してしまうことや吸収しにくいこともあります。そこで鍼で胃腸の力をアップさせて吸収する力を強め、漢方の効果をアップさせるなど併用するメリットは数多くあります。
吸玉療法
これも中国で古くからおこなわれてきました。文字通り吸引する治療です。
指圧はツボを押して刺激しますが、吸い玉はツボや筋肉を吸うことで強く刺激します。吸い玉は、皮膚を吸うことによってその箇所の血流やリンパ液の流れがよくなって免疫力が高くなるといわれています。
また、普段の血流が悪い人ほど跡に残りやすいのも特徴です。人によっては赤黒く変色する人もいますが、一週間ほどで元に戻ります。普段滞っていた血流が良くなるので、身体が快適になるとファンの多い治療法です。最近では美容やエステにもよく使われています。
按摩、指圧、マッサージ、整体
厳密にはそれぞれ違う手技です。マッサージはヨーロッパで生まれた手技で、按摩・指圧は日本で発展しました。中国では推拿(すいな)とよばれる手技が発展し、病院では推拿科があり治療として使われています。
現在では、それぞれが複合してさらに多様な治療法を取り入れている方が多いです。私たちの治療では、1.ボキッと音をならす治療はしない。2.院長も副院長も推拿をベースに学んできましたが、院長は整骨院でストレッチや運動療法がメインの整体を学び取り入れ、副院長は古来より日本にある独特な手技を取り入れています。副院長の手技は独特で、ファンが多いです。
温熱、電気療法
東洋医学の観点から見て、現代は冷たいものの取りすぎなどで、身体が冷えている方が多いです。赤外線や蒸しタオル、ホットパックなどで温めることにより、リラックス効果が生まれ心身ともに安らぐことができます。婦人科の治療では、骨盤廻りの血流改善は欠かせないものとなっています。また、現在ではパソコンやスマートフォンによる肩こりなど昔ではなかったタイプの筋疲労を伴う方が多いです。そういう方などに、温めながらパルスや干渉波といった電気治療は有効です。
当院では、鍼灸治療の他に温熱療法や電気療法を組み合わせ、相乗効果を出しつつ、リラックスしていただけるようにしております。眞裕堂の名前の由来、家族を治療するようなあきらめない治療院、患者様も家族の方に治療してもらっている感覚でくつろいでいただきたいです。
不妊症
前職の勤務時は、多くの疾患のなかでも特に不妊症を治療する機会が多くありました。40代の方も数多くの方が妊娠、出産されました。特に漢方と鍼灸を合わせた併用治療が、多くの方に効果を出すことを実感しています。
卵巣や卵などの力を回復させるのには漢方薬が有効であり、骨盤周りの血流改善や着床などには鍼灸が有効です。またその都度、不安やストレス・肩こりなどの症状にも併用治療なら対応できます。もう一つ、特徴としては、周期療法といって生理周期に合わせて漢方や鍼灸の治療を変えていくことが特徴です。
周期療法は中国の病院の教授が開発され、妊娠率が高まるとされています。この周期療法に一人ひとりの体質や状況に合わせて治療をしていきます。また、東洋だけでなく西洋医学のデータも考慮していきます。ホルモン値や基礎体温表などのデータも参照しますので、治療の際はお持ちください。 ※詳しくは別にコラムとして書きます。
婦人科疾患
生理不順の方や月経前症候群の方など、女性は身体の構造上多くの不定愁訴を持ちやすいです。そのメカニズムが複雑なため、よく精密機械に例えられます。精密なためトラブルも起こりやすいのです。
東洋医学での婦人科は、多様な症状に対応しています。生理が早い・遅い、痛みが強い、頭痛が起きる、イライラするなど、数多くの症状がありますが、その一つひとつにしっかり理由があると考えます。それらの症状の特徴や体質、また西洋医学での疾患(多嚢胞性卵巣や子宮筋腫など)も考慮し、全体として考え治療します。治療例として、もう生理が何年も来ていないという方も、鍼灸治療で毎月生理が来るようになった方もいらっしゃいます。寝込むほどの生理痛症状も、改善例があります。
整形外科疾患
整骨院勤務時代では、数多くの整形疾患を対応してきました。電気療法や温熱療法や運動療法も組み合わせて治療していきます。
鍼灸では、整形疾患に対する治療方法や症例が多くあげられており、運動鍼と呼ばれる鍼をして身体を動かしてもらう治療など多くの方法があります。また漢方薬も合わせて使うと有効です。中医学では、腰痛も多くのタイプに分類され、冷えから来るものや血流の悪さから来るものや、年齢から来るものなどがあります。例えば、冷えから来るものには外から温めるお灸と、中から温める漢方の組み合わせが有効です。
脳梗塞後遺症
私の父親は、脳梗塞で倒れて5年間意識が戻らず、そのまま他界しました。私が整体や鍼灸を始めたのは、それがきっかけです。鍼灸を勉強し、中国では脳梗塞後遺症や意識が戻らない患者にも鍼灸治療をしていることを知りました。醒脳開竅法といって、病院の中で鍼をしているのです。中国でその現場を見て衝撃を受けました。日本でもそれを行っているところがあり、勉強させていただきました。
そしてある日、友人の兄が40代で父と同じ状態になり、意識不明の状態に。医師には回復の見込みはないと言われていました。友人(鍼灸師)とすぐに鍼灸治療を開始することができた為、鍼灸だけの効果とは言いませんが意識を取り戻すことができ、少しずつできることが増えていっています。
私の家族がそうであったように、脳梗塞になると本人はもとより家族への影響がはかり知れません。現在では症状にもよりますがリハビリも早期で始めるようになり早い回復も見込めます。鍼でも早い治療のほうが早く回復を見込めます。できる治療をしっかり行い、状態を少しでも良くして本人や家族の負担を減らすことが大事です。
また、何より大事なのが予防です。中医学でも現代医学でも、病気になるにはその原因があります。特に中医学では未病といい、病気になる前に症状が出ていて発症する前に治すことが一番大事とされています。ストレス改善や血流改善など、普段から身体のケアを行っていくことが大事です。
その他
子育ての疲れやパソコン仕事で疲れている方など、お気軽にお越しください。なんとなくだるい方や、自立神経が乱れている気がする、冷えが気になるなど、東洋医学では未病を治すが大事です。放っておいて大変になる前に身体のケアが大事。ちょうど虫歯の予防に似ています。大病にならないように予防するのが大事なのです。
他WHOが認めた鍼灸対応疾患
WHO(世界保健機構)では、以下の疾患は鍼灸治療の適応であることを認めています。
神経系 | 神経痛・神経麻痺・筋肉痛・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリーなど |
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運動器系 | 関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頸肩こり・五十肩・腱鞘炎 ・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)・各種スポーツ障害など |
循環器系 | 心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ |
呼吸器系 | 気管支炎・喘息・風邪および予防など |
消化器系 | 胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘) ・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾・ 口内炎など |
内分秘代謝系 | バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血など |
泌尿器系 | 腎炎・膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・前立腺肥大・陰萎など |
婦人科系 | 更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・のぼせ・つわり・血の道・不妊症など |
耳鼻咽喉科系 | 中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・蓄膿症・咽喉頭炎・扁桃炎・声枯れなど |
眼科系 | 眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらいなど |
小児科系 | 小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善など |
皮膚科系 | 蕁麻疹・しもやけ・ヘルペス・おできなど |
アレルギー | 気管支喘息・アレルギー性鼻炎・眼炎など |
アメリカの国立衛生研究所(NIH)が1997年、効果があると発表した疾患
手術後の吐き気・妊娠時のつわり・歯科手術後の痛み軽減。